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タカヤマデヒヲミルナ



タカヤマデヒヲミルナ.



このことばを僕に教えてくれたのは、山を挟んだ向こう側、芸西村の猟師さんだった。


二年前だったか、ククリワナ猟に興味を持ちはじめたとき。
友人に紹介してもらい、この猟師さんに会いに行った。

“そんなもん、話だけ聞いてわかるもんでもないで行くぞ”

簡単にいうとこのようなことばを掛けてもらい、ナスの選別作業を放り出して二人で山へ。
軽トラに乗り込んで10分程すると、舗装道路は終わりガッタガタの林道へ突入。

切り返しを繰り返さなければカーブも回れない。
多量の雨水が地面を穿ちながら流れたことで、穴ぼこだらけに削れた砂利道。
助手席で飛び跳ねながら先へと進む。
頭も天井にぶつけた。

いったい何分走ったか検討もつかないし、覚えてもいない。
ただ、薄暗い人工林のカーブにぐいっと寄せて車が止まった情景はよく覚えている。

止め刺し用の槍を片手に、腰にはナタをぶらさげた。
その槍は、草刈り機の柄のパイプを切断し、その先に仕留めるためのナイフをビスで留めた手製のもの。

それから帽子をひっつかむと。
車に掛けたカギを、道路わきの草むらに彼が放り投げた。
軽トラの荷台のシートの下や、タイヤの下なんかに置いておくと見つけられて悪いことをされることがあるという。

そうか、草むらなら誰にも見つけられないか。
いや、夕方になってきたし、光りもの好きのタヌキに咥えて持って行かれたらどうするんだろ。

なんて思っていたら、スタコラさっさと道路わきの藪へ黙って入っていってしまったので、僕は慌ててその跡を追った。

山中に仕掛けてあったのは、跳ね上げ式のククリワナ。
あれこれ語りかけてくれる方でもなかったので。
疑問に思うことをひたすら尋ねて、答えてもらいながら罠のチェック。
チンチロの引き金が弾いていても獲物がいないのが数ヶ所あった。

尾根を越えた先でも、相変わらず獲物の姿はなく。
今日も坊主かと思った矢先に、向こうに何かが動く姿が見えた。
イノシシかニホンジカか!

が、いたのは黒光りする一本ヅノに灰色の体躯。
保護獣のニホンカモシカだった。
放獣しなければならない手間を食うせいだろうか。

木漏れ日に照らされた猟師さんの横顔がさっきより渋く見えた。


掛かっているのは前足。
あまり暴れたあとはなく、こっちの姿に気づいてから暴れ始めたみたいだ。
ロープを使ってスッコケを作り、後ろ脚を括る。
ワイヤーの先とロープの先を逆方向に引っ張り、樹に縛って固定。

動きを止めたところで、猟師さんがワイヤーを緩めて脚を外した。
ビェーーー ビェーーと不思議な声で鳴きながら斜面を駆け降りていく姿が印象的だった。

ワナを設置し直し、帰り道。
先ほどの尾根を越えるところで、夕陽が高く紅く見え。

まだ明るいもんですねぇ、と僕が言った。
それに対して。
こういうことばを知っとるか、と猟師さん。


タカヤマデヒヲミルナ.



高い山で夕陽を見ると、まだようけ光りが居場所に当たる。
日暮れまで時間があるなぁなんて思いがちだが、山を降り始めたら陰になるから一気に暗くなる。
下手したら帰り道が見えずに動けんようになる。

だから、夕方の山は気をつけないかんぞ。




そう、高い山で陽を見てまだ大丈夫と安心しとったら。
下界はもう薄暗い夕闇のなか。


山中から夕陽をみて、そんなことをふと思い出した今日の夕方。

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里にて。

つくしんぼ、出てきた。






母と二人で夢中になって摘んでいたら、えらい量になった。
そんでも、卵とじにしたら水気が飛んでちっとばかしになってしまう。
ほろにがい、春の味。

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ノビルも採った。

DSC_8987.jpg





地中に潜み、まだ芽を出してないタケノコも掘ってきて。

DSC_8909.jpg




きんぴらに。

DSC_8918.jpg




タラの芽と一緒に酢ミソで。
これがまたうまい!

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炊き込みご飯。
炊きあがりに、野性のミツバを散らすと香りが立つ。

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あれ、男手でも意外にかわいく握れたんでないの?

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最後は、近所のイチゴ農家さんとこの直売で仕入れたイチゴさん。


DSC_8978.jpg


春にひとりで里帰り。
ゆったり、おいしい時間でした。
プロフィール

atsutaya

Author:atsutaya




生粋の里山育ち。


*ククリワナ猟でイノシシやシカ。
*魚釣り、時に潜りとジゴク漁。
*貝にワカメにカニに山菜。
*秋はひたすらオオスズメバチ追い。

巡る季節のなか、自然に遊んでもらいながらも真剣に。
そんな日々の暮らしを綴るブログです。

著:(これ、いなかからのお裾分けです。)

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